デンダラ・ハトホル神殿

ルクソールの北約60キロのデンダラ
クレオパトラのレリーフの残るハトホル神殿があります。
ハトホルは愛と喜びの女神
2004年12月訪問

写真はハトホル神殿全景


ハトホル神殿は名前どおりハトホル女神に捧げられた神殿で、クレオパトラのレリーフが残ることからも分かるように、プトレマイオス朝時代の建造物です。裏手には小さなイシス神殿もあり、コプト教会なども隣接しています。

写真は、ちょっと離れたところから撮影した神殿全景。小さく見えるかもしれませんが事実上3階建の結構大きな建造物。この神殿、ほぼ完璧な保存状態なのだそうです。屋上にも小祠堂や神殿があるし、地下室もあって、かなり見どころが多い神殿です。

入口に近づくと大きさが分かります。下にいる人間が小さく見えます。
ハトホル女神の神殿だけあって、ハトホル女神の顔がついたハトホル柱も巨大(左下)。
右下は有名なクレオパトラとシーザーとの間の息子カエサリオンのレリーフ。
神殿の裏手に残っています。かなり巨大なレリーフでした。

   


内部に入ると、まず、ハトホル柱が林立する大列柱室があります。ここの天井はとても美しい。
天井が高いので、撮るのは大変だったのだけど・・・
ここに来たら、ぜひ天井を仰いで見ることをお勧めします。




船に乗る神々。夜の星の運行を意味するのでしょうか。



天井が美しいだけでなく、壁も天井の高さまでレリーフがびっしり。



ハトホル女神の顔に何か注がれています。天空を支えるヌト女神の足が見えますが・・・。



こんなレリーフもありました。
死者とアヌビス神でしょうか。死者の上には鳥の姿のバー(魂)




神殿屋上にあるオシリス小神殿


このハトホル神殿の見どころの一つに屋上の小祠堂天井に描かれている「黄道十二宮」すなわち星座のレリーフがあります。オリジナルはナポレオンが持ち去り、今はルーブルにあるそうですがレプリカを見ることができます。全体を写真に撮るのは至難の業だけど、いいカメラを持っていれば可能かもしれません。私の腕とカメラでは一部を撮るのが精いっぱいでした。魚座なので魚座を狙ってみました。真ん中のちょっと右上に二匹の魚がリボンでつながれた魚座が写っています。





それにしても、この神殿、内部は本当に暗い。奥に進むにつれて、どんどんと暗くなってきます。

窓がないので、陽の光が入らないんですね。階段とかには明かり取りの工夫もあるのだけど、それにしても暗い。一応電気が引かれているようで観光客に配慮してくれているのは分かるんですが、もう少しなんとかならないでしょうか。壁には、びっしりと美しいレリーフが刻まれているのですが、今一つよく分からないのが残念。よくいえば幻想的とか神秘的ということではありますが・・・。

   


デジカメで撮っているので明るさ補正ができますが、自分の目で見たいものです。

これは聖なる船でしょうか。



補正すると色が残っていたことも分かりますね。
肉眼では、ここまで色は分かりませんでした。



美しいレリーフです。
左はナイル河の神ハピだと思います。両性具有の神です。
右はハトホル女神
   



この神殿には地下室もあります。
この地下室のレリーフも、また興味深いものばかりです。

まずは美しいレリーフ。
左はハトホル女神像ですが、一説にはクレオパトラとも言われています。
右はハヤブサの頭のホルス神。ハトホルはホルスの妻です。
   

ホルスはオシリス神とイシス女神の子でファラオはホルス神の化身とされます。
実はハヤブサの頭の神はホルス以外にもいて、冠で区別します。
ホルスの冠は上エジプト王の白冠と下エジプト王の赤冠が組み合わされた冠
これは上下エジプトの統一を意味します。


ハヤブサ頭で日輪をかぶるのは太陽神ラーと合体したラー・ホルアクティ神(左下)
ハヤブサ頭に二枚の羽根飾りと日輪はメンチュ神(右下)
   

それにしても見事な彫りです。


よく分からないレリーフ。ハトホル女神関係だとは思うのですが・・・
   


これは一部で古代の電球と噂されているレリーフ
何が何だか不明なレリーフです。何なのでしょう。
右の人?は顔がカエルみたいだし、包丁みたいの持ってるし。



電球みたいなレリーフは幾つか残ってます。謎です。





神殿から出て、外を散策してみました。
太陽の光がありがたい。

神殿の外壁も見事です。
   



最初にも書いたようにハトホル神殿の周囲には幾つかの神殿があります。
どうせだから、少し見て廻りました。




見事な柱です。
 
 ハトホル柱



愛情あふれるレリーフ。子供は裸で描かれます。




他にも周囲には色々なレリーフが残っていました。

 ハトホル女神の柱頭でしょうか
 隣接するコプト教会の十字



これは「べス神」という小人の姿をした神様。
庶民に人気があった神様で、厄除けのお守りにもなったそうです。




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参考文献

図説古代エジプト2(河出書房新社ふくろうの本)
古代エジプトうんちく図鑑(芝崎みゆき箸 バジリコ株式会社)

基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。