ダフニ修道院 アテネ近郊の小さな修道院 地震による損壊が痛々しいものの 素晴らしいモザイクが残っています。 2020年1月訪問 写真は中央聖堂
修道士たちが暮らした部屋の一部は博物館になっています。 アポロン神殿からの出土品が展示されていました。 中央聖堂 聖堂の中に入ると損壊の激しさと、修復されたモザイクの見事さに息を飲みます。
ドームには全能者ハリストス(キリスト)と16人の預言者 中央のキリストが実に素晴らしい。 聖堂の至聖所周辺 至聖所後陣の聖母子像は残念ながら上半身が失われています。 でも幼子イエスの足がかわいい。 聖堂の入り口側 聖堂の入り口上部には損壊が激しいもののマリアの臨終が描かれています。 モザイクの題材から聖堂は生神女(神の子を産んだ)マリアに捧げられたものとされています。 4つのスクィンチにはキリストの生涯が描かれていました。 受胎告知 大天使ガブリエルにより神の子の懐胎を伝えられるマリア 降誕 馬小屋の飼い葉桶で眠るイエス 洗礼 ヨルダン川での聖ヨハネによる洗礼を受けるイエス キリストの変容 高い山でキリストがモーセ・エリヤと語り合いながら 白く輝く姿を弟子のペドロ・ヨハネ・ヤコブの前で示したとされるシーン モザイクはスクィンチだけでなく、中央聖堂の左右の入り口付近にも施されています。 かっては聖堂上部は金色のモザイクで埋め尽くされていたんでしょうね。 見事だったろうなあ。 キリストの生涯は左右の横の入り口付近にも描かれていました。 エルサレム入城 エルサレムで自身が処刑されることを予告しながら ロバに乗ってエルサレム入城を果たし群衆に歓迎されるイエス
トマスの不信 イエスの復活を信じず、聖痕に指を入れようとするトマス 目立たない場所にもモザイク
聖堂の壁や柱の低いところにはフレスコ画も残っていました。 ギリシャ正教の教会では聖堂前にナルテクスという玄関部分(前室)があります。 ここでは修理作業が続けられていました。 ナルテクスにあったモザイク 緑豊かな、静かな小さい修道院でした。 猫も人懐っこい。 オシオス・ルカス修道院に比べると小さな修道院だし モザイクの損壊も痛々しいほどなのですが 個々のモザイクはオシオス・ルカスより素晴らしいかもしれません。 ギリシャ周辺の遺跡に戻る 参考文献 21世紀世界遺産の旅 小学館 生き残った帝国ビザンティン 井上浩一著 講談社学術文庫 ビジュアル図解聖書と名画 中村明子著 西東社 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
|||||||||||||