新アクロポリス博物館 アクロポリスからの出土品を展示する新アクロポリス博物館 アクロポリス南麓に建つ現代的博物館 博物館からの見晴らしも絶景。 2016年9月、2017年4月訪問 写真は博物館4階から見たアクロポリス ![]()
2階 アルカイックギャラリー ![]() アルカィックギャラリーは写真撮影禁止なので絵葉書で紹介します。
2つのアテネ像。 ブロンズ像とレリーフという違いもありますが、短期間に急速に表現が変わっているのが分かります。
沈思のアテナも是非見たかったものの1つでした。実物は小さく、見つけるのに苦労しました。 嘆いているのか、祈っているのか。小型の奉納浮彫です。 2階 エレクテイオン ここから写真撮影可となります。 思わず撮りまくるエレクテイオン少女柱のオリジナル。 ![]() 良く見ると髪型も一人ひとり違う少女たち
エレクテイオンの近くにはアテナ・ニケ神殿の美しいレリーフが展示されています。 2階 アテナ・ニケ神殿 サンダルを履くニケ(紀元前410年ころ) ![]() 「サンダルを解くニケ」とも呼ばれます。 サンダルを履くところなのか、脱ぐところなのか・・・ この博物館で一番見たかったレリーフ。意外に小さい。もっと大きいと思っていました。 衣の下の美しい肉体。結構豊満。美しさにため息。 アテナ・ニケ神殿を飾っていたレリーフが、こんな感じで展示されてます。 サンダルを履くニケは左端 ![]() サンダルを履くニケの右隣のレリーフも美しい。流れる動き。 衣装の美しい襞が表現する人体の動きがなんとも言えません(紀元前410年ころ)。 ![]() アテナ・ニケ神殿のレリーフは実に見ごたえがあります。 2階左手には他にも紀元前5世紀から後5世紀までの作品が展示されています。 古代ギリシャの衣装は何故こんなに美しいのか。流れる襞がたまりません。
こちらはイケメン、というか、ハンサムたち。神様かもしれない。
4階 パルテノンギャラリー ![]()
かって破風を飾っていた美しい彫刻。パルテノン神殿の彫刻は偉大な彫刻家フェイディアスの作 しかし、これは残念ながらレプリカ。オリジナルは大英博物館に持ち去られています。 ![]() 現地ガイドさん曰く 大英博物館などからオリジナルを取り返して展示するのがこの博物館を建てた目的 ・・・とのこと。ギリシャ人の本音だと思う。 どうも白いものはレプリカらしい。正直、レプリカが多い。つまり、ほとんど持ち去られたということ。
こんな綺麗なもの持ち出されたら、取り戻したくなるのは人情。 ギリシャがんばれ。
神殿復元模型 ![]() パルテノン神殿の破風は現在はほとんど失われていますが 過去の写生図などから復元がなされています。 パルテノン神殿東側(正面)破風の復元模型 ![]() 東側(正面)の破風はアテナ女神がゼウス神の頭から誕生した場面を描いています。 ガラスで光ってしまったので、中央部分のアップ アテナ女神はゼウスの頭から完全武装の姿で生まれたとされます。 ゼウスの頭をヘパイストスが斧で割ったところ生まれたというのでアテナ女神の右はヘパイストスでしょう。 誕生したアテナを翼をもつ勝利の女神ニケが冠を持って祝福しています。 ![]() パルテノン神殿西側破風の復元模型 ![]() 西側はアテネの守護神の地位をアテナとポセイドンが争った神話が描かれています。 アテナはオリーブの木を、ポセイドンは井戸を出し、アテネの人々はアテナを選びます。 中央部分、アテナと三叉の鉾を持つポセイドン。背後にはオリーブの木。 ![]() 4階中央の部屋から周囲のギャラリーに戻ります。 パルテノン神殿内陣パンアテナイア祭の行列 こちらはオリジナルが結構残っています。 ![]()
長老たちでしょうか。 ![]() 供物を運ぶ人々 ![]() 一番右の人物は壺を持ち上げようとしているところ。 供えられる牛 ![]() 羊もお供え ![]() 祭列に加わろうと馬に乗る若者たち ![]() 保存状態は決して良くないのですが、何ともいえない品格を感じます。 ![]() ![]() ![]() 美しい人馬の動きをアップで撮ってみました。 ![]() 当時の人々が実に生き生きと描かれています。 保存状態が決して良くないのに、これだけ素晴らしいのだから、 かっての姿はどんなに見事だったんでしょう。フェイディアス凄い。 外壁のメトープ パルテノン神殿の外壁を飾っていたのがメトープ。 屋根の下、額縁のように並べられているのがメトープです ![]()
派手に暴れまくるケンタウロス族
他にもパルテノン神殿を飾っていた彫刻・レリーフが展示されていました。 ライオンの雨樋 ![]()
これだけの芸術品で飾られたパルテノン神殿 神殿であると同時に美の宝庫だったんですね。 かってはどんなに素晴らしかったんでしょう。 イギリスは是非返して欲しい。 この博物館、実は遺跡の上に建っています。 遺跡を保存しているのも、この博物館の特徴。
なかなかに工夫を感じる面白い博物館でした。 3階はカフェテリアになっているし 1階にはミュージアムショップもあります。 1階から2階に上がる階段で展示されているレリーフ等も素敵。 ![]() ギリシャと周辺の遺跡に戻る ![]() 参考文献 古代ギリシャ・時空を超えた旅(2016年東博展覧会図録) 図説ギリシャ・エーゲ海文明の歴史を訪ねて 周藤芳幸著 ふくろうの本 図説ギリシャ神話・神々の世界篇 松島達也著 ふくろうの本 図説ギリシャ神話・英雄たちの世界篇 松島達也・岡部紘三著 ふくろうの本 古代ギリシャがんちく図鑑 柴崎みゆき著 バジリコ株式会社 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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