マテーラ 洞窟住居が密集する特異な景観 かって貧困の象徴とされたセピア色の町 廃墟から再生しつつあります。 2017年8月訪問 写真はサッソ・カヴェオーソ地区
旧市街は丘の上のチヴィタ地区と洞窟住宅が造られた丘の斜面サッシ地区に分かれています。 丘の上、チヴィタ地区から観光は始まりました。 トラモンターノ城 未完成の城だそうです。バスをここに停めて、歩いて観光です。 サンフランチェスコ・ダッシジ教会 13世紀にゴシック様式で建てられ、17世紀にバロック様式で再建された美しい教会 教会の前のサンフランチェスコ広場のすぐ近くにもう一つ広場があります。 セディーレ広場 写真中央の立派な建物は16世紀に建てられた旧市庁舎で、現在は音楽学校 セディーレ広場から緩やかな坂道を登って行くと大聖堂に出ます。 大聖堂(ドゥオーモ)
サッソ・バリサーノ地区 大聖堂の展望台からのサッソ・バリサーノ地区の眺め 丘の斜面に何層にも建物が並んでいます。
サッソ・カヴェオーソ地区 大聖堂からサッソ・カヴェオーソ地区に通じる大階段 映画パッションでキリストが十字架を担いで歩いたシーンはこの大階段で撮影されました。 現地ガイドさんによると映画パッションでこの大階段を上った先のゴルゴダの丘は「あっちの丘」 「あっちの丘」はグラヴィーナ渓谷の対岸。丘には天然の洞窟がいくつもありました。
サン・ピエトロ・カヴェオーソ教会とマドンナ・デ・イドリス教会 広場に面するサン・ピエトロ・カヴェオーソ教会(左)と岩山上のマドンナ・デ・イドリス教会 マドンナ・デ・イドリス教会とその周辺 岩山を掘った教会であることが良く分かります。周囲には洞窟住居 広場まで来ました。マドンナ・デ・イドリス教会の岩山が凄い。 広場から大階段が良く見えます。 古代を舞台にした映画のロケに使われるというのも納得の雰囲気 サン・ピエトロ・カヴェオーソ教会から見たチヴィタ地区 サン・ピエトロ・カヴェオーソ教会の裏手に回ると渓谷が良く見えます。 渓谷の右手の斜面には洞窟住居が並んでいます。 このあたりの洞窟住居はお土産屋さんなどになってます。 外から見ると普通の建物なんですが、中に入ると洞窟になってるのが一目瞭然 お土産屋さんの中を撮影させてもらいました。
お金持ちの人の寝室。他にも居住用の部屋が幾つかありました。 奥に下の部屋につながる階段 階段を下りていくとかっての家畜部屋。動物のお人形が置いてありました。 更に降りていくとワインクーラー。凄い涼しい。 ちょっといいじゃん、と思ってしまった。まあ、お金持ちの家は別格なんでしょう。 お次は教会。 かってサッシ地区には130以上の洞窟教会があったそうです。 その一つを見学しました。 サンタルチア・アッレ・マルヴェ岩窟教会 教会外観。結構、そっけない。 しかし、中に見事な壁画が残っていて驚かされます。 内部は撮影禁止なので絵葉書で紹介します。
祭壇近くの壁画。聖母の戴冠と聖者たち(14世紀) 民家とされてしまった左側廊と中央身廊にも壁画が残っています。
左側廊に残る13世紀の壁画
こんな見事な壁画を気にすることなく煮炊きしていたとは・・・・ 見事な壁画が無残に切られて建材に利用されていたりもします。 ここで暮らしていた人は壁画の美しさに気付く余裕もないほど貧しかったんでしょうか・・・
坂を登って帰ります。 途中、ランフランキ館の展望台からチヴィタの丘とサッソ・カヴェオーソを見ることができました。
独特の雰囲気のある町でした。 お土産にはマテーラの男性が女性に贈ったククー 雌鶏の形の素焼きの笛です。 地元の人曰く「大きいほど下心も大きい」 イタリア周辺の遺跡に戻る 参考文献 ナポリと南イタリアを歩く 小森谷賢二・小森谷慶子著 とんぼの本 新潮社 南イタリアへ!地中海都市と文化の旅 陣内秀信著 講談社現代新書 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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