ナポリ国立考古学博物館 噴火で埋もれたポンペイからの出土品 逸品揃いのブルボン王家の財宝 南イタリア随一と言われるのも納得の博物館 2017年8月・10月訪問 写真はポンペイ出土のアレクサンダー大王のモザイク
まず2階に上がり、見学しながら降りていきました。 2階 博物館の入口から見て2階左側の部屋には エルコラーノのパピルス荘からの出土品が展示されています。
2階右側のエリアに進むと、当時の生活用品 豪華な銀製品
左上の銀製品は噴火の時、お金持ちの家から盗み出されたものだとか・・ 火事場泥棒をした犯人は噴火の犠牲者となりました。
素晴らしいカメオ・ガラスの壺 ポンペイ・アポロ神殿のアポロとダイアナ 遺跡にあるのはレプリカ。こちらがオリジナルです。
フレスコ画 ポンペイや近郊の遺跡から出土したフレスコ画も見どころの一つ 当時の住居は窓がなく壁をフレスコ画で飾っていました。 まるで窓から外の景色を見ているようです。 装飾的な壁画も好まれました。 遠近法を使っただまし絵 神話は好んで描かれたようです。
ローマの神様がギリシャの神様と同一視されることが多かったからか ギリシャ神話は一般教養として必要だったようです。
メガログラフィーア マケドニアとペルシャの擬人像 神話だけでなく、住居の主の姿も描かれました。
小さな作品にも美しいものが多い。下の2つはガラスが光ってしまったので絵葉書を買いました。 ポンペイ近郊出土
中2階 中2階にはモザイクの部屋があるのですが、モザイクが展示された部屋の中央に銅像があります。 ポンペイでも最大級の住宅・ファウヌスの家に飾られていた踊る牧神(ファウヌス)です。 右上の牧神像の背後にある大きなモザイク画が、この博物館最大の見どころ。 アレクサンダー大王とダレイオス3世の戦い
アレクサンダー大王とダレイオス3世 モザイクの部屋には他にも見事なモザイク画が多数展示されています。
身近な動物たちの姿も描かれていました。
当時の邸宅の様子も復元展示されています。モザイクはエルコラーノ、柱はポンペイ出土 豪華な柱はポンペイのエルコラーノ門の外の邸宅にあったのだそうです。
実は中2階には15歳以上でないと入れない「秘密の小部屋」もあります。 ポンペイの売春宿などで見つかった壁画などが展示されています。 日本の秘宝館みたいでしたが、中には何故ここにあるの?というものもありました。 1階 ファルネーゼ・コレクション 1階の見どころは何と言ってもファルネーゼ・コレクション ファルネーゼの皿
見事な皿ですが、ファルネーゼ・コレクションは多くの優れた彫刻で有名 ファルネーゼのヘラクレス 棍棒にもたれ、休息するヘラクレス
ファルネーゼの牡牛(ディルケーの拷問) こちらもカラカラ浴場から出土した大きな像。ゼウスの双子が母を苦しめたディルケーに復讐する像
暴君誅殺者
ナポリ考古学博物館には他にも有名なアフロディテ(ヴィーナス)像がいくつかあります。 カプアのヴィーナス ナポリの北カプア出土。この像も原作はリュシッポス。前330〜320年 原作は青銅製の像で、磨いた盾に自分の姿を映していたのではないかと考えられています。 美しいお尻のヴィーナス 文字通り、お尻の美しいビーナス。なぜ、こんなポーズをしているのか。前240〜200年。 男性美を追求した彫刻もありました。
見どころが多すぎて2回行っても回りきれませんでした。 地下にはエジプトコレクションもあるそうです。 次の機会があるならば地下も見学したい。 イタリア周辺の遺跡に戻る 参考文献 ナポリと南イタリアを歩く 小森谷賢二・小森谷慶子著 とんぼの本 新潮社 図説ギリシャ神話・神々の世界篇 松島達也著 ふくろうの本 河出書房新社 図説ギリシャ神話・英雄たちの世界篇 松島達也・岡部紘三著 ふくろうの本 河出書房新社 血塗られた神話 森本哲郎著 文春文庫ビジュアル版 ポンペイ 今日と2000年前の姿 日本語版(遺跡で購入) ポンペイ 古代の遺跡を再現 日本語版(遺跡で購入) 世界遺産ポンペイの壁画展 展覧会カタログ 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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