オスティア・アンティカ ローマの西南約30q テヴェレ川の土砂に埋もれたオスティアの町 ローマ屈指の貿易港でした 2017年10月訪問 写真はネプチューン浴場のモザイク
ひとつの町ですから広大な遺跡です。 見学できたのは一部でしたが、回ったところを書き込んでみました。 駐車場で車を降り、道を進むと、意外に緑が多く、なんとも良い感じ。
ネクロポリス ローマ門
ヴィットリア広場 ローマ門を抜けて町に入ると左手にヴィットリア広場。広場に像が置かれています。 近寄って見ると美しい有翼の女神像でした。 日本の本ではミネルヴァとするものが多いようですが、現地ガイドさんはニケと言っていました。 ヴィットリア広場という名前からは勝利の女神ニケかと思いますが・・・ともかく美しい像です。 かっては後1世紀のものとされていましたが、最近では前1世紀のものとする説が有力。 ローマ門から真っ直ぐに伸びる道 町を東西に通るデクマヌス・マクシムス(東西大通り)です。 ネプチューン浴場 通りを進むと右手に現れる階段。ここはネプチューン浴場。
北側 4頭の海馬ヒッポカンポスが引く馬車に乗るネプチューンと海の一族 海馬の下半身はくねくねして一見蛇みたいですが魚。ちゃんと尾ヒレがあります。 イルカに乗ったキューピット 陰になってしまいましたが南側 海神の妻アンフィトリテ 貿易で栄えた港町だから、海神は人気だったんでしょうね。 浴場に隣接して運動場もあります。緑の広場がかっての運動場。 浴場の奥にも建物があります。 消防士宿舎
デクマヌス・マクシムス(東西大通り)に戻り、通りを進みます。
劇場と同業組合広場
ぐるりと回って見学しました。色々なモザイクが並んでいます。 円柱の基礎部分が残りますがその奥が店舗だったようです。 それぞれの店が意趣を凝らしてモザイクをしてたのが分かります。 貿易商だからか船のモザイクが多い
広場中央の神殿 ケレス神殿との説が有力みたいです。ケレス神はギリシャのデメテルにあたる豊穣神 神殿近くから見た劇場 再びデクマヌス・マクシムス(東西大通り)に。
劇場の近くには商店や集合住宅などが集まっているということで 通りを折れて少し散策。 粉ひき場
ディアナの家 ディアナ女神の陶板が見つかった場所。集合住宅とも旅籠とも言われています。 かっては4〜5階建だったとか。凄いですね。
テルモポリウム(居酒屋・軽食屋)
ローマ時代の人々は、このカウンターで温かい食事やワインを楽しみました。 カウンターは数種類の大理石を使った豪華なもの。店先のモザイクや壁画も残ってます。
テルモポリウムの近くに展望台があって遺跡を見渡すことができます。 近くのフォロとカピトリウムの横壁 フォロは町の中心となる広場 展望台を下りてフォロに向かいます。
カピトリウム
フォロ周辺に残る建物の跡 フォロの東端の方に美しい彫刻が置かれた建物がありました。 屋根の軒先部分の装飾も美しい かっては、このように美しい建物が軒を並べていたんでしょうね。 フォロから細い道を入ると面白いものがあります。 公衆トイレ フォロの近くにある公衆トイレ 会話を楽しんだというローマのトイレ。全部で20席。保存状態が良いですね。 水洗トイレで、お尻は濡らした海綿で拭いたんだそうです。 フォロ浴場
ガイドさんによる説明はここまで 名残惜しいですが、遺跡入口に戻ります。 一夜にして火山灰に埋もれたポンペイと比べると、 徐々に衰退し、放棄された町なので廃墟感が強い気がします。 しかし、中規模地方都市だったポンペイと異なり、 ローマに近い大貿易港だけあって道もポンペイより広い。 かっての町の賑わいが偲ばれます。 余り日本では有名ではないかもしれませんが 実に見ごたえがある遺跡です。 白黒モザイクの美しさが印象的でした。 イタリア周辺の遺跡に戻る 参考文献 ローマ古代散歩 小森谷慶子・小森谷賢二著 新潮社 トンボの本 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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