アク・べシム遺跡とブラナの塔 世界遺産に登録された長安〜天山回廊の交易路網 アク・べシム遺跡とブラナの塔もその一つ かってのシルクロードの要衝だった場所です。 2016年GW訪問 写真はブラナの塔
アク・べシム遺跡 雨に霞む遺跡入口
まず、なぜ、ここが玄奘三蔵が突厥の王に会った場所と言えるのか。 その証拠が下の碑文。ビシュケクのロシア・スラブ大学付属博物館に展示されています。 小さくて地味な碑文ですが、良く見ると右上に「砕葉鎮」の文字が・・・!
雨の中、教授に遺跡の説明をしてもらうため、草むらをかき分けて進みました。 小高くなっている城壁部分から遺跡を眺めてみます。
遺跡は緑で覆われていますが、これは雨の時期だからこそ。普段はまっ茶色の世界だそうです。 雨の時期は土が柔らかく発掘に適しているのだとか。夏になると土が硬くて掘れないそうです。 山内教授の発掘現場、カラ・ハン朝時代の街 中央に横に大通りがあり、大通りに面して飲食店や鍛冶屋があったのだとか。
ネストリウス派教会の跡。その後ろに城壁の跡が見えます。 アク・べシム遺跡の近くには巨大な涅槃仏が見つかったクラースナヤ・レーチカ遺跡もあります。 ロシア・スラブ大学付属博物館にはアク・べシムや周辺から発見されたものが展示されていました。
チベットとも交易があったんですね。 また、詩仙と称えられた唐代の詩人・李白はこの地の出身だという説もあるようです。 アク・べシム(素葉城・砕葉鎮)は11世紀ころには衰退し 代わりに近くのバラサグンが栄えるようになります。 バラサグン遺跡に着いた頃、雨がようやく小降りになりました。 ブラナの塔とバラサグン遺跡 石人近くから見たブラナの塔
イスラム化したウイグル族が築いた都だけに、イスラム風のものが目に付きます。
晴れていれば塔からの眺めが素晴らしいということですが お天気が今一つだったので、塔の近くの丘に登ってみました。 ここはカラ・ハン朝の宮殿の跡。アーチのようなものが見えます。 塔の近くに置かれた石人たちも見逃せません。
色んな石人が並びます。 ユーモラスな表情。前衛芸術の様でもありますね。 騎馬ゲーム ブラナの塔の近くでは伝統の騎馬ゲームを見ることもできます。 @馬で駆け抜けながら地面の物を取るゲーム A馬上レスリング。馬から落とされた方が負け。これが本当の騎馬戦。 B山羊の死体を奪い合い、ゴールにいれるゲーム。山羊を使ったサッカー。 馬との一体感が凄い。こんなのが攻めてきたら勝てませんね。 山羊の重さは17s。山羊は後で美味しくいただきます。 最後に、C騎馬競争もあったんですが、早すぎて撮れませんでした。 キルギスでは世界中の遊牧民が集まる世界遊牧民大会というのが開かれています。
キルギスでは今でも馬に乗れないと一人前の男と認められないそうです。 シルクロードの遺跡に戻る キルギスの遺跡に戻る 参考文献 玄奘三蔵、シルクロードを行く 岩波新書 前田耕作著 中央アジアの歴史 講談社現代新書 間野英二著 文明の十字路=中央アジアの歴史 講談社学術文庫 岩村忍著 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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