パルミラ シリア砂漠のほぼ中央に位置するオアシス都市パルミラ。 ローマ帝国の属州として栄えながら、美貌の女王ゼノビアはローマ帝国に反旗を翻します。 美貌の女王の都は世界で最も美しい遺跡と言われています。 2003年8月訪問 写真は四面門と岩山上のアラブ砦
美貌の女王の都パルミラは世界で最も美しい遺跡とも言われています。 写真は近くのアラブ砦から見たパルミラの夕景。
ベル神殿 ベル神殿はパルミラ遺跡の南東部分にあります。 街はこの神殿を中心に構成されていると言っていいでしょう。 パルミラで最も重要な建物だったと思われます。 写真は本殿を前から見たところ。
左下は本殿周りの列柱。 下中央は本殿入口。下にいる人間から巨大さが分かると思います。 右下は入口を入ったところにある神像を祀っていたと思われる部屋。 同じような部屋が左右にあり、20世紀初頭までベドゥインが暮らしていたそうです。
本殿の周囲には壁や天井を飾っていたと思われるレリーフが幾つも残っています。 ラクダに乗った姿などは交易の様子を描いているのでしょうか。 本殿裏手に落ちていた天使と果物のレリーフ(左下)。 本堂周囲の列柱のレリーフも綺麗です(右下)。 本殿を裏から見たところ。 本殿の周囲をコリント式の柱が取り囲んでいたことがよく分かります。 柱の保存状態は後ろの方が良いですね。 本殿にたくさん穴があいていますが、元々はここに金具が埋め込まれていたそうです。 記念門と列柱道路 ベル神殿に向かい合う形で記念門があり、ここから列柱道路が始まります。
それにしてもパルミラの列柱道路は見事です。 柱の太さはパルミラの財力を物語るのでしょう。 柱には道路側に出っ張りがあります。 かっては街の有力者や寄進者の彫像が飾られていたそうです。 列柱道路を進むと四面門に出ます。 4つの基壇上にそれぞれ4本の柱が載る珍しい門です。 柱はエジプト産の赤色花崗岩。これもパルミラの富を物語るものですね。 四面門の周囲は、かってのパルミラの中心地だったと思われます。
四面門から先も、更に列柱道路は続きます。 後方の山の上にあるのはアラブ砦。 アラブ砦からのパルミラの夕景は絶景です。
ディオクレティアヌス城砦 ローマがパルミラに勝利した後に軍事拠点とした場所です。 墓の谷 パルミラの西、かっての市街地から少し離れたところに墓の谷と呼ばれる場所があります。 塔のようなものがいくつも並びますが、実はこれはパルミラの人たちのお墓です。
下の写真は地下墓室として有名な3兄弟の墓 中央で杯をもってくつろいだ姿をしているのは男性です。 ローマ式とペルシャ式の融合した服装をしているのが興味深いですね。 東方風の衣装にブーツ、そしてパルミラ特有の帽子をかぶっています。 このような形の彫像は、多くの墓地で見られます。 レストランからパルミラの遺跡が良く見えました。 左下はベル神殿周辺。右下は列柱道路と右端には墓の谷。 本当になつめやしに覆われた街です。 列柱道路に昇る朝日 世界でも最も美しい遺跡と言われるのは伊達ではありません。 納得の世界遺産です。 西アジアの遺跡に戻る 参考文献 ユネスコ世界遺産(講談社) イスラムの誘惑(新潮社) 世界遺産を旅する10(近畿日本ツーリスト) 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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