トゥルム カリブ海に臨む断崖に築かれたトゥルム遺跡 ヨーロッパ人が初めて見たマヤの都市 カンクンからも近い遺跡は観光客で賑わっていました。 2004年8月、2014年3月訪問 写真は遺跡入口からの眺め。2004年撮影。 特に記載のない写真は2014年3月のものです。
海側が東なので、左が北、右が南となります。
入口 入口は幾つかありますが、ここは上の地図で左側、北にある入口。
入口を出ると広々とした遺跡。 写真は左手の入口から遺跡に入ってすぐのところにある北西の家。 城壁の方を振り返ったら、城壁の角に建物があるのが分かりました。 物見の塔のようです。 遺跡中心部に向います。 カスティージョが見えて来ました。手前の建物はハラチ・ウィニクの家。 更に進むとカスティージョの左隣にある降臨する神の神殿も見えて来ました。 トゥルムの建物は上が大きく下が小さくなっているのが特徴。 ちょっと後ろに下がって撮ってみました。 奥に左から降臨する神の神殿とカスティージョ。手前左がハラチ・ウィニクの家、右が円柱の家。 円柱の家のあたりから見た降臨する神の神殿(左)とカスティージョ(中央) 現地ガイドさんが遺跡中心部の復元図を見せてくれました。
ハラチ・ウィニクの家 上の復元図でも立派だったことが分かりますが、確かに大きな建物です。 建物の反対側も立派。復元図からすると、こちらが正面だったようです。 本によっては「宮殿」と紹介されていて支配階級の住居跡と思われます。 円柱の家 こちらは円柱の家。多くの円柱が残ることから名付けられたのでしょう。 復元図でも分かるようにL字型をしています。 ここもエリートの住居跡だったと思われます。 フレスコ画の神殿 円柱の家の南隣にあるのがフレスコ画の神殿 小さいけれど、非常に興味深い神殿です。 2014年3月には上の写真のように補強がなされていました。 下の写真は2004年8月の様子
壁画がよく見えなかったのは残念ですが この神殿、他にも見どころが多い。 再び、現地ガイドさんの復元図登場。
左下は保存状態が余り良くありませんが降臨する神。赤や緑の色がかすかに残っています。 右下が角にある巨大な顔。目とか口は結構分かりやすいかと思います。
建物のレリーフ 降臨する神が繰り返し描かれていたようです。 チュルトゥンの家 フレスコ画の神殿の向かいにあるチュルトゥンの家
葬儀の台座
カスティージョ さて、いよいよメインのカスティージョ・・・と思ったら なんと衝撃的な事実。近くに入れません!!
仕方ないので2004年の写真で説明します。 カスティージョ近景。ククルカンの神殿とも言われています。
斜め横から見たククルカンの神殿(左)と神殿上部(右)。下からだと柱はちらりとしか見えません。 降臨する神の神殿 降臨する神の神殿はカスティージョの北側にある小さな神殿です。 聖域の中に位置し、2014年はここも近寄れなくなっていたので、2004年の写真で説明します。 この神殿は上部が大きく、下部が小さく狭くなるというトゥルム建築の特徴が分かりやすい。
遺跡の降臨する神は保存状態が悪いので・・・ これは国立人類学博物館に展示されているトゥルムの「降臨する神」 顔の保存状態が今一つですが、その姿勢はよく分かるかと思います。 近くで見られなかったのは残念ですが・・・ 現地ガイドさんがカスティージョと降臨する神の神殿の復元図を見せてくれました。 2004年の写真で、南側から見た降臨する神の神殿(左)とカスティージョ(右) 聖域の中に入れなかったのは非常に残念ですが、現地ガイドさんが面白いことを教えてくれました。
冬至の日の奇跡? マヤの天文学はあなどれません。 日の出の話が出ましたが、カスティージョは遺跡の東側に位置します。 トゥルムはかっては「サマ」、「夜明けの場所」と呼ばれていました。 海を東に臨むことと関係があったのでしょうね。 カスティージョは灯台の役割もしていたと考えられています。 写真はククルカンの神殿を横から見たところ。 海を背にするエル・カスティージョ 後ろは断崖。青いカリブ海です。 断崖・高台の上に建つ神殿は、海からのいい目印であったことでしょう。
カスティージョの裏手からは砂浜に降りることができます。 ここで海遊びをするツアー客が多いようです。 海が綺麗。 実はこのあたり、海が近いせいか海イグアナちゃんが、たくさんいます。 風の神殿 美しいカリブ海を見ながらカスティージョの裏手を北に進むと美しい白浜と神殿が見えます。 小高い丘の上に建つのは風の神殿 かっては、この入り江に交易の船が着いたんでしょうか・・・。 ここは海と神殿を写すトゥルムのポイントの一つ 美しいカリブ海と遺跡、これこそトゥルムといった感じ。 しかし、人が全くいません。 2004年は人々が海で遊んでいたのですが・・・ 実はここはウミガメの産卵地。そのため立ち入り禁止になっていたんです。 そのような理由での立ち入り禁止なら納得ですね。 ウミガメの産卵地の白浜まで降りて来ました。南の高台にカスティージョが見えます。 北に進んで風の神殿を目指すことにします。 北側から見た風の神殿
セノーテの家
遺跡の一番北側に来たところで、遺跡南端の海の神殿を見落としていることに気付きました。 南側にも出口があるので、遺跡をもう一度見ながら、今度は南端を目指します。 海の神殿 ここが遺跡の海側南端です。 今では建物の基壇らしきものと、小さな建造物が残っているだけ。ここが海の神殿でしょうか。 カスティージョは海を背にしていましたが、この神殿は海を向いています。 ここからの眺めも素晴らしかった。 カスティージョとカリブ海が良く見えます(左下)。 海には観光ボートらしき船も出ていました(右下)。 最後に2004年に撮影したトゥルム中心部。 中央にエル・カスティージョ、左に降臨する神の神殿、右手前にフレスコ画の神殿。
遺跡入口ではこんな伝統芸能もやってました。 30mくらいのポールの上に男たちが登っています. 男たちは足に縄をつけた状態で頭から飛び降り、ポールの周りを13旋回します。 古来からの豊穣儀式でボラドーレスといいます。
降りてくる間、1人はずっと笛を吹き続けていました。
チップが集まらないと始まりません。 リゾート客であふれているトゥルムですが カリブ海とマヤ遺跡の組み合わせは本当に素晴らしい。 遺跡に興味がない人でも楽しめるマヤ遺跡といったところでしょうか。 中米の遺跡に戻る 参考文献 図説古代マヤ文明(河出書房新社ふくろうの本 寺崎秀一郎著) 古代メキシコ 日本語版(ボネーキ出版社)メキシコ国立人類学博物館にて購入 マヤ三千年の文明史 日本語版(ボネーキ出版社)メキシコ国立人類学博物館にて購入 マヤ・アステカ遺跡へっぺり紀行(草思社 芝崎みゆき著) 古代マヤ王歴代誌(創元社 中村誠一監修) 未来への遺産2(学研) 週刊世界遺産bR9(講談社) 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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