アナケナ・ビーチ

イースター島の北東部にアナケナ・ビーチはあります。
白砂の美しいビーチです。



島の伝説では、イースター島に最初に渡ってきたのはホツ・マツア王。ヒバという西の島からやってきて、このアナケナ・ビーチに上陸したのだそうです。イースター島では船が着ける場所が意外となく、最近ではトンガリキのモアイ達を修復するためのクレーンも、ここから上陸しているそうです。

イースター島で貴重な海水浴場でもあり、周囲は整備されていて、ベンチで食事もできますし、清潔なトイレもあります。何より、ビーチのすぐそばに、イースター島で最も保存状態の良いと言われるモアイが立つアフ・ナウナウがあります。


アフ・ナウナウ

写真中央がアフ・ナウナウ。左後方に一人立つモアイはホツ・マツア王のモアイ。




アフ・ナウナウのモアイの保存状態がいいのは、この白い砂にあります。ここのモアイもモアイ倒し戦争の犠牲になりましたが、倒されたモアイ達はこの柔らかい砂に埋もれ、結果的に風化等から守られることになったのです。イースター島に唯一残るモアイの目も、ここから発見されています。

アフ・ナウナウには全部で7体のモアイが並び、そのうち5体はほぼ完全な形で残っていますし、4体は頭にプカオも載せています。

モアイ達は彫りが深く、かっての支配者長耳族の特徴である長い耳を持っています。頭に載っている赤いプカオについては帽子という説と髪型(髷を結っている)との説があるそうです。
後ろに回ると、胴体の真ん中あたりには紐のようなレリーフがあり(ふんどしの紐?)、また渦巻き模様のレリーフも残っています(右下)。

   

もともとはモアイには色々なレリーフが彫られていたそうです。大英博物館には2mくらいの小さなモアイがあり、そのモアイの背中には鳥人間など色々なレリーフが美しく彫られているのだとか。ちなみに、お土産屋さんのモアイの中にもレリーフを描いているものがありました。

ここはモアイが置かれているアフ(祭壇)も面白く、古いモアイが利用されていたり、変わったレリーフが彫られています。下の写真の真ん中あたりに彫られているのはトカゲ人間。その右下に写っているのはモアイの顔(目が分かりますかね)。他に人物のレリーフなども残っています。




一人離れて立つホツ・マツア王のモアイと呼ばれるモアイ。
伝説の王ホツ・マツアの像と言われています。





アフ・テ・ピト・クラとテ・ピト・オ・テ・ヘヌア

アナケナ・ビーチからもほど近い島の北東部にアフ・テ・ピト・クラがあります。

アフ・テ・ピト・クラには倒されてしまっているとはいえ、イースター島でアフに載せられたモアイのうち最大のものが残っています。しかし、残念ながら私がここを訪れた時は大雨で、雨に霞むモアイしか見ることができませんでした。もう少し時間があったら晴れてから足を伸ばしたのですが・・・。

また、アフの近くには地球の臍という意味のテ・ピト・オ・テ・ヘヌアという不思議な石があります。
この石、磁石を狂わす力を持っていて、昔はこの石に手を置いて瞑想をしたんだそうです。そうするといい考えがわくとかで・・・。なお、お臍のまわりに置かれている石は意味ないそうで、地元の人が適当に置いてるんだそうです。。

雨に煙るアフ・テ・ピト・クラ(左下)とテ・ピト・オ・テ・ヘヌア(右下)
   



オバへ・ビーチ

島の北東、アナケナ・ビーチよりポイケ半島寄りにオバへ・ビーチがあります。

   

ここも美しいビーチです。アナケナ・ビーチと並ぶ貴重な白砂のビーチですが、海がともかくめちゃくちゃ綺麗です。海底が火山性の溶岩というか黒い岩のところと、白い珊瑚のところと入り混じっているらしく、海の色が鮮やかな水色と深い青とに分かれていて、なんとも言えない美しさ。

写真より、ずっと本物の海は綺麗なんですよ。悔しいなあ。うまく写せなくて。イースター島は工場も一つもないことから海が綺麗なことでも有名なんだそうです。スクーバダイビングのツアーも出ていました。

向こうに見えるのはポイケ半島。プアカティキ火山の隆起でできた半島で、横から見ると結構綺麗な山型をしていますね。



テレバカ山

島の北にあるテレバカ山はイースター島で一番標高の高い場所です。標高500m。
360度海が見え、イースター島が島であることを実感できる場所です。
左下は島唯一の村ハンガロア村方向。右下はポイケ半島方向です。

   

訪れた時(2005年)、このテレバカ山とポイケ半島に車で入れるのは今年限りと言われたので、4WDのアドベンチャーツアーというのに参加して行ってみました。見晴らしは良いものの、頂上付近は南極からの風が吹きすさび、身体ごと飛ばされるのではないかと思うほどです。山には木は全くなく、草がかろうじて生えているだけ・・・・。

かってのイースター島は木々で覆われた島だったという話です。島民のご先祖様である伝説のホツ・マツア王が上陸したころは、緑豊かな魅力的な島だったんでしょう。その木々が無くなってしまった理由としてはモアイを運ぶために木を切りつくしたんだとか、人口増加による開墾で自然破壊が進んだんだ、とか色々言われています。モアイ倒し戦争の背景にも、そういった自然破壊に伴う飢餓があったのではないか、という説が有力みたいです。

島ではユーカリの木を植えたりして努力しているみたいですが、一度木を失った山に緑を回復するのは非常に困難なことなのだそうです。保水力を失った山は放っておけば崩れてしまうのだとか。車の乗り入れが禁止されるのも山の保護のためということでした。



アナ・テ・パフ

テレパカ山の麓にアナ・テ・パフはあります。

噴火でできたイースター島には地下の溶岩流によって多くの洞窟が造られたということで、その中で最大級なのが、このアナ・テ・パフです。

なんと、全長が3キロ以上あるそうです。

洞窟に入るには、まず、入口まで降りていくのですが、入口付近に木がたくさん生えています。

洞窟は風よけになるんで、木が育つんだとか。
確かに、イースター島は風が強い島です。
島の南には南極まで何もないという絶海の孤島ですから、南極からの風が直接吹き付ける感じ・・・。風よけがあると随分楽です。

風が弱まるこの場所ではブドウやタロイモ、バナナ等が栽培されていたということです。

入口からは左右に洞窟が延びていて、洞窟を進むのは、ちょっとした探検気分。

戦いとかの時の避難所でもあったらしく、生活の跡も残っていますが、こういうところで暮らすのって、どんな気分なんでしょうか・・・。




アフ・アキビ

テレパカ山の麓、海を遠くに臨める場所にアフ・アキビはあります。



アフ・アキビはよく「イースター島で唯一、海に向かって立てられたモアイ」と紹介されます。実際には、もうひとつ、近くにあるアフ・フリアレンカも海を見ているのですが(アフ・フリアレンカは私有地にあるので、勝手に見ると怒られちゃいます)・・・。

伝説によると、イースター島に最初に渡って来たホツ・マツア王は元々ヒバという国に住んでいましたが、ヒバの賢者が日の出づる方角に新たな大地があるとの夢を見たことから、7人の使いに賢者が夢に見た地を探させます。そして、、イースター島を発見して5人が戻ったことから、民を率いてイースター島に渡ったのだそうです。このモアイ達は伝説の7人の使者とも、また、ホツ・マツア王の7人の王子とも言われ、故郷のヒバの方角を向いているとされています。

もっとも「海に向って立てられた」と言っても、海からは少し離れています。上の写真の左の青いのが海・・・。ちょっと離れすぎのような気もします。そのためか、モアイが見ている方角が春分・秋分の日に太陽が沈む方角であることから、むしろ天文に関係があるのではないかという説もあり、結構有力なようです。



アフ・アキビのモアイは10世紀から11世紀にかけて造られたそうです。
本当に何を眺めているのでしょうか・・・。


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参考文献

Newton別冊 古代遺跡ミステリー
Newton別冊 古代世界への旅
Newton別冊 新・世界の七不思議
沈黙の古代遺跡 マヤ・インカ文明の謎(講談社+α文庫)
巨石人像を追って(NHKブックス 木村重信箸)


基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。