バーダミとアイホーレ デカン高原南部のバーダミとアイホーレ チャールキヤ朝の初期の都だった場所 ともにヒンドゥー建築揺籃の地とも言われています。 2008年12月訪問 写真はバーダミの町 バーダミ バーダミはゴアの東、バンガロールの北、デカン高原南部に位置します。 世界遺産となっているパッタダカルからは約21キロのところです。
石窟寺院群・第1窟 第1窟はシヴァ神に捧げられた寺院。石窟寺院群の中で最も古いものです。 入口の踊るシヴァ神・ナタラージャが印象的。
柱のレリーフも綺麗。女神のネックレスを象ったレリーフが印象的。 綺麗です。 こういった石窟寺院がエローラに発達して行くんですね。 第2窟 第2窟はヴィシュヌ神に捧げられた寺院 ここはヴィシュヌ神の化身のレリーフが見どころ。 ヴィシュヌ神は姿を変え下界に降りると言われています。
第2窟は天井も面白い。左下、卍に見えます。 第3窟 第3窟はバーダミ石窟寺院群の中で最大規模。全長21m。
向って右の入口付近に彫られた天をまたくヴィシュヌ(小人の化身) こちらは入口左側。写真中央にアナンダ竜王に座るヴィシュヌ神が写っています。 この寺院の柱も見事です。上の写真のように入口付近の柱は特に凝った造り。 内部の柱もシンプルな造りながら見事。奥に見えるのは竜王に座るヴィシュヌ。
天井にはかすかに色も残っていました。かっては美しく彩られていたのでしょう。
第4窟 第4窟は7世紀のジャイナ教寺院 全裸なのはジャイナ教の教え「無所有」を表すため。 石窟寺院群は岩山にあるので、バーダミの町の眺めも楽しめます。 なんともいえない雰囲気のある町。 石窟寺院群の見学の後は山を下りて人造湖のほとりにある寺院群へ。 ブータナータ・グループ
ブータナータ寺院1 6世紀から7世紀にかけて建てられた寺院です。 木造を模した陸屋根で南方系のシカラ シンプルな寺院です。 ブータナータ寺院2 湖に浮かぶブータナータ寺院2 チャールキヤ王朝時代に建てられ、後のヴィジャヤナガラ王朝時代に拡張されたもの。 なんとも素敵な寺院です。まるで避暑のための離宮みたい。 壁がなく柱が並ぶ開放的な構造。シカラは南方系。 内部にはナンディが残っていました。元々は船を着けることができたようです。 アガスティア湖では町の人たちが洗濯に励んでいました。 緑の色は目には綺麗ですが、洗濯して大丈夫なのかなあ・・・。
アイホーレ
ドゥルガー寺院 アイホーレ最大の見どころ、馬蹄形のドゥルガー寺院。 7世紀後半に建てられた寺院で、北方系の砲弾型シカラを持っています。
入口付近から見たドゥルガー寺院 柱や壁が多くのレリーフで飾られています。 玄関から内部を見たところ。多くのレリーフがびっしり。 地元の人たちで賑わっていました。 入口部分の天井。右下は美しいナーガ。 後方の回廊のレリーフ。 左下はシヴァ。下中央はシヴァの妻ドゥルガー。右下は緩やかな円形の回廊の様子を撮ってみました。 ラド・カーン寺院
柱のレリーフが綺麗。右下の写真ではチャールキア朝のシンボルが刻まれています。 丸に十字のチャクラ、聖なる木、ヴィシュヌの化身の猪、そしてほら貝。 透かし格子や美しいレリーフも目に付きますが、面白いのが右下。 女性の顔がロバのカップル。ロバも美しく見える、恋は盲目、という意味なのだとか。 他にも酔っぱらった女のレリーフとか、喧嘩しているカップルのレリーフとかも面白かった。 ゴウダ寺院 この寺院も木造建築を模倣したもの。昔、付近にあった村の名前が寺院名の由来。 フッティ・マディ・グリ寺院
ラーヴァナ・パディ石窟寺院 アイホーレの寺院群から少し離れたところに、ラーヴァナ・パディ石窟寺院はあります。
踊るシヴァ神 バーダミもアイホーレも外国人観光客は余り目に付きませんでした。 デカン高原のこんな小さな町が「ヒンドゥー建築揺籃の場」というのは興味深い。 交通の便は悪いけど、昔のインドといった趣のある場所でした。 世界遺産のパッタダカルと合わせて訪れるのがお勧め。 南アジアの遺跡に戻る 参考文献 地球の歩き方インド(ダイヤモンド社) 日本ではほとんど資料を見付けられませんでした。 基本的に現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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