ラホール城 ムガール帝国最盛期の皇帝達の城 帝国の栄華を語る城は危機遺産でもあります。 最大の見どころである鏡の宮殿は独立してまとめました。 2015年1月訪問 写真はアラムギリ・ゲート
城内にあった案内図と城の建設に携わった歴代皇帝
ラホール城は西門にあたるアラムギリ・ゲートから通常は入ります。 アラムギリ・ゲートは6代皇帝がバードシャーヒ・モスクに向い合う形で建てた門。 きっとモスクと同時に建てたのでしょう。モスクとの間は庭園になっています。 しかし、私が訪れた時はアラムギリ・ゲートは修復中で裏門から入ることとなりました。
裏門は堅固な造り。 裏門を入ると綺麗な門がありました。シャー・バージ・ゲート。 傷みが激しいですがタイルの装飾が施されていて、かってはさぞ美しかったに違いありません。 門を抜けて、しばらく坂道を登ります。
坂道を登りきると広々とした公園のようになっていて建物が見えました。 5代シャー・ジャハーンが建てたディワニアームです。 ディワニアーム(謁見所) 正面から見たディワニアーム 2つの大砲はイギリス時代のもの
裏がアクバル大帝の時代の宮殿だというので裏に廻ってみたら・・・・ 凄まじい荒廃ぶりです。現地ガイドさんによると現在修復中とのことですが・・・。
気を取り直して・・・・ ディワニアームの裏は4代皇帝ジャハンギールの庭園と宮殿があります。 4代皇帝ジャハンギールの庭園と宮殿 ジャハンギールの庭園と庭園に面するジャハンギールの寝室。 ジャハンギールの寝室の右の建物は夏の宮殿、写真右端は王妃の部屋。
ジャハンギールの庭園はペルシャ風の四分庭園 田の字型に分割された広大な庭園です。 かっては噴水が美しかったことでしょう。 ジャハンギールの寝室は庭園に面し、アクバル大帝の宮殿と向かい合っています。 現地ガイドさん曰く、庭園の真ん中で女性が踊り、皇帝はそれを見て楽しんだのだとか。 ジャハンギールの寝室は今は博物館になっています。 タージマハルの模型や、ミニアチュール(細密画)などが展示されています。 ミニアチュール(細密画)はジャハンギール帝の時代に成立しました。 博物館は残念ながら写真撮影禁止 なんと停電中(パキスタンは電力不足)で懐中電灯で見学しました。 でも、ミニアチュール(細密画)もアラビア・ペルシャ文字も素晴らしかった。 ジャハンギールの寝室の右隣に建つのは夏の宮殿 皇帝が夏、城の外を眺めたという建物です。 似た建物がアーグラ城にあった気がします。それにしても傷みが激しい。 修復されれば、かなり美しい小館になると思います。もったいない。
王妃の部屋 ヌール・ジャハーンのための建物でしょうか。 ここも荒れ果てていますが、良く見ると赤砂岩の彫りが実に見事です。 彫りの見事さはファテープル・シークリーを思い出しました。庇に象が彫られているのもインド風。 ラホールの博物館にヌール・ジャハーンの肖像画がありました。
ジャハンギールの庭園・寝室の西隣にあるのが5代シャー・ジャハーンが建てた宮殿です。 5代シャー・ジャハーン帝の庭園と特別謁見室 白大理石を愛したシャー・ジャハーンらしい美しい建物 ここだけ案内図を撮るのを忘れたみたいなので、自分で作ってみました。
横から見た特別謁見室 高官との謁見用に造った建物だそうです。 綺麗だったので、近くからも撮ってみました。 シャー・ジャハーンの時代になると、建物が突然優美になる気がします。
かっては宝石・半貴石が象嵌されていた噴水 全て奪われてしまっています。
シャー・ジャハーンの庭園を撮ってみました。技術があれば2枚をつなげられるのですが・・・。 シャー・ジャハーンの寝室 庭園を挟んで特別謁見室と向かい合う形で建つシャー・ジャハーンの寝室 現地ガイドさんは夏の宮殿と説明していた気がして、ちょっと自信がない。
壁や天井で光るのは鏡。鏡の小片がはめ込まれています。 かっては室内のランプ等の光を美しく反射し輝いていたに違いありません。 かっての宮殿内はフレスコ画でも美しく飾られていたようです。
ラホール城が危機遺産でもあるということを実感。 城の荒廃ぶりに悲しくなってしまいましたが、すぐ隣はちょっと趣が異なり、楽しめます。 女性のための宮殿 正式名称は分かりません。現地ガイドさん曰く「女性のための宮殿」
この女性のための宮殿の隣が有名な鏡の宮殿です。 鏡の宮殿(シーシュ・マハル) ラホール城の中で最も保存状態が良く、素晴らしい美しさの鏡の宮殿。 余りに見どころが多いので、独立してまとめました。 鏡の宮殿を見る ラホール城最大の見どころであることは間違いありません。 モスク 城の観光の最後に城内のモスクを訪れました。
入口にはフレスコ画でしょうか、装飾が残っていました。 これにてラホール城の観光は終わり。 城外に出ます。 アラムギリ・ゲートとバードシャーヒ・モスクが見えました。 象が使ったという階段を下りて城外に出ました。 段差が小さく、ゆったりとした階段 ムガール帝国の栄枯盛衰を語る城 なんとか修復保存をして欲しいものです パキスタンの遺跡に戻る 南インドの遺跡に戻る 参考文献 ユネスコ世界遺産⑤(講談社) 世界遺産を旅する8(近畿日本ツーリスト) 基本的には現地ガイドさんの説明を元にまとめています。 |
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