イラクリオンとハニア

クレタ島第一の街イラクリオン
かってクレタ州都だった第二の都市ハニア
2つの美しい街を紹介
2016年9月訪問

写真はイラクリオンのオールド・ハーバー


クレタ島はエーゲ海の南端に位置し、エーゲ海最大、地中海でも5番目の大きさの島。クレタ島はヨーロッパ文明発祥の地と言っても良い場所だと思います。クノッソス宮殿に代表されるクレタ島のミノア文明は、ギリシャ文明の源流とも言える文明だし、ギリシャ文明はヨーロッパ文明の源流と言われるのですから。それにヨーロッパという言葉自体、牛に化けたゼウスがクレタ島に拉致したフェニキアの王女エウロパの名前(エウロパ→ヨーロッパ)に由来するのですし。
もっとも、ミノア文明以後のクレタ島は支配者が次々と変わり、今は観光で潤っている島。クレタ島観光というとクノッソス宮殿だけという場合が多いと思いますが、アテネから島の西のハニアの街に入り、その後、陸路イラクリオンに移動というツアーで、クレタ島の色々な場所を訪れることができました。クレタ第一の都市イラクリオンと第二の都市ハニアを訪れた順に紹介します。

アテネを夕方5時の飛行機で出て、6時前にハニア到着
一晩ホテルで休んで、翌日、朝からハニアの街を観光しました。

ハニア

お洒落なヴェネツィアン・ポート


クレタ島西部・北岸にあるハニアは1971年にクレタ島の州都がイラクリオンに移るまで州都だった街。現在でもクレタ島2番目の街です。古代にはミノア文明の都市もあり、ローマが滅んだ後、13世紀にはヴェネツィアの支配下に、そして17世紀にはオスマントルコの支配下に入りました。ヴェネツィア時代・オスマントルコ時代の古い建物が残るハニアは観光客に大人気。

ヴェネツィアン・ポート

ジャニサリーモスク周辺


街で人気の観光スポットといえば、まずは古い街並みが残るヴェネツィアン・ポート。
ヴェネツィア時代の総督府の建物やオスマントルコ時代のジャニサリーモスクが残り、港に面する古い街並みがなんともお洒落で綺麗。

上の写真はオスマントルコ時代に建てられたジャニサリーモスク周辺。モスクのドームが印象的。写真では奥の方に堤防と灯台も写っているのですが分かるでしょうか。

ハニアはクレタ島の北海岸に位置するので、堤防の向こうはエーゲ海。堤防の先端にある灯台を写したのが右の写真。

この灯台はかってはジャニサリーモスクのミナレット(尖塔)としてモスクの側にあったもの。
そのミナレットを堤防の先端に持って行って灯台に改造したのだそうです。

モスクと港を挟んで反対側、灯台に向き合う場所にはヴェネツィア時代の総督府があります。

戦さなどの時には、この灯台と、港の反対側にある総督府の間に太い鎖をつなぎ、港を封鎖したのだそうです。


モスクの側で馬車が客待ちしているところ。
港の反対側に建つ茶色い建物がヴェネツィア時代の総督府



港の反対側からの景色
ヴェネツィア時代の総督府と灯台の位置関係が分かるでしょうか。
かっての総督府は今はクレタ海洋博物館となっています



クレタ海洋博物館、実は入館料を払わないでも、面白いものが見えます。
ヴェネツィア時代の要塞の跡


上の写真、左側の建物が兵舎。街を守る兵隊が暮らしていて場所です。真ん中あたり、丸い井戸みたいなものが並んでいますが、これはハニアが海上封鎖されても街の人々が生活できるように水を蓄えていた水がめ。なんと3ヵ月分の水を蓄えることができたそうです。ヴェネツィア時代って、かなりハードな生活だったんですね。昔は大きな砲台もあったそうです。


今のハニアは穏やかな平和な街
港ではおじいさんが釣りをしてたりします。



港に面した建物は、ほとんどレストラン
そして、レストランのテーブルクロスの下には子猫がいたりします。



港近くには博物館もいくつかあります。
考古学博物館は、かって教会だった建物を利用したもの。
展示品の撮影は禁止でしたが、なんとも趣のある博物館でした。

 博物館内部
 博物館中庭


旧市街

ヴェネツィアン・ポート以上のハニアの見どころは
美しい旧市街だと思います。




ヴェネツィアンポートに近いところに、城壁に囲まれた旧市街があります。

ヴェネツィア時代には、防衛のため城壁を築き、その城壁の中で人々が暮らしていました。
ハニアでは今でもヴェネツィア時代の城壁が残っていて、城壁内の旧市街では、なんともいえない風情ある街並みを見ることができます。

上の写真でも城壁が写っていますが、城壁に囲まれた旧市街に入るには3つの入口しかありませんでした。左の写真で道の上に橋のようなものが写っていますが、これが、かっての街への入口の一つ。元々は木の扉が付いていました。

旧市街の特徴は道が狭いこと。昔は洗濯物を道の上で干していたそうです。観光中に、車が来たこともありましたが、正直、かなりの運転技術を要すると思われますし、対向車が来たらアウトでしょう。すれ違いはまず無理。

この狭い道を利用して、多くのレストランがありました。道にテーブルや椅子を置いているんです。小さなホテルも多かった。そぞろ歩きには最高の場所。


車が入りにくいので猫天国。
2匹写ってます。
 
 道を利用したレストラン
なんとも素敵


レストランには美猫多数。しかも逃げない。可愛がられているんでしょうね。
 


このレストランも凄いお洒落。ずっとここにいたい。
   


大聖堂




市場



元々はナイトクラブだった市場
1913年にできた十字型の建物です。




オリーブがいっぱい
 
 魚の缶詰


ここにも猫多数。クレタの猫のご先祖はエジプトから来たそうです。
ネズミ除けのため、船に乗せられてきたんですって。
   


ハニア、実に素敵な街でした。
立ち去り難いですが、昼食後、イラクリオンに向かいます。
海沿いの高速道路。エーゲ海が綺麗。




海が青い。



大きな街が見えて来ました。クレタ島最大の街イラクリオンです。


クレタ島のほぼ中央、北海岸に位置するイラクリオンは人口14万人。

街に近いクノッソス宮殿を観光してから街のホテルで夕食。
翌朝、街の考古学博物館を見学してから、街を散策しました。
クノッソス宮殿イラクリオン考古学博物館は独立してまとめています。


イラクリオン

ベニゼル広場のモロシニの噴水


クレタ島大の都市イラクリオンは観光で賑わう豊かな街でギリシャ全土でも4番目の都市。9世紀にアラブ人が街を築き、その後ヴェネツィア、オスマントルコと支配者が代わりました。ベニゼル広場にあるモロシニの噴水は17世紀のヴェネツィア時代のもので、ライオンは14世紀のもの。
もっともギリシャは地震が多い国で、1950年の地震で街の多くの古い建物が崩壊したため、古い建物は余り残っていません。それでも、この噴水の近くは、結構見どころが多くなっています。


噴水近くの見どころ

イラクリオン最古の建物。
1291年建立の聖マルコ大聖堂
現在は美術館。
 
 クレタ島出身のエル・グレコの胸像
エル・グレコというのはギリシャ人という意味。
島で大人気で彼の名の付いた公園もあります。


噴水から少し港方向に進んだところにあるシティホール
元々はヴェネツィア時代の商人の社交場でした。
 
 


聖ティトス教会


15世紀、ヴェネツィア時代に建てられた教会です。オスマントルコ時代はモスクとされました。
現在はギリシャ正教の教会として信仰を集めています。



教会の名前の由来となっている聖ティトスとはクレタ島に最初にキリスト教を広めた人物。聖パウロがイラクリオンを訪れ、ティトスにキリスト教を教え、彼に伝道を託したのだとか。
教会には飾られた絵には、聖パウロと聖ティトスが描かれています。頭の後ろに光背が付いているのが聖パウロ。パウロの右隣、白い服を着て青いマントの人物が聖ティトス。この教会には聖遺物として聖ティトスの頭蓋骨も祀られていて見ることができます(さすがに写真撮影は禁止)。

ギリシャ正教の教会には独特の風情がありますね。

司祭のみが入れる聖域
 
 美しいイコン


教会からゆるやかな坂を下りていくと海が見えて来ます。
海の色が美しすぎる。エーゲ海です。
   


地震の影響なのか、海に近い場所は新しい建物が多い。
その中で目を引くのがオールド・ハーバーにある四角い建物。ヴェネツィア時代の要塞です。
付近はヨットがいっぱい。



この後、半日の自由行動
イラクリオンの南のフェストスとゴルティスに足を延ばしました。

翌朝、フェリーでサントリーニ島に移動します。
フェリー乗り場はオールド・ハーバーから少し離れたところにありました。



定刻通りに出航
海から見たヴィザンティン時代の要塞



遠ざかるイラクリオンの街



クレタ島満喫しました。
特にハニアはもっと滞在したかった。
ねこ好きには天国です。
(撫で放題の猫多し)


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現地ガイドさんの説明をもとにまとめています。