釈尊最後の旅 王舎城(ラジギール)を出て、パトナ、ヴァイシャーリー・ケサリヤ・パーヴァー そして、入滅の地クシナガラ。 クシナガラはもちろん四大仏跡のひとつ。 途中のヴァイシャーリーも八大仏跡に選ばれています。 2012年12月訪問 写真はクシナガラ大涅槃堂の涅槃仏
パトナ ラジギールの北、ガンジス河南岸のパトナはビハール州の州都です。 お釈迦様の時代に建設が始まり、後に1000年以上に渡ってインドの首都だった場所です。 公園になっているクムラーハールに4世紀から6世紀にかけての僧院と病院跡が残っていました。
州立博物館 パトナでは州立博物館に立ち寄りました。 仏教関連が充実した博物館です。
ヴァイシャーリー(広巌城)
レリック・ストゥーパ ストゥーパ型のトタン屋根の下にストゥーパの跡が残っています。
仏塔とアショカ王柱 5大精舎のひとつ大林精舎の跡に建つストゥーパとアショカ王の石柱 手前の池は猿たちがお釈迦様のために掘って寄進したと言われる池です。
アショカ王柱はお釈迦様が3か月後に入滅すると宣言した場所に立てられたと言われています。 このアショカ王の石柱は頂上に乗るのはライオンですが1匹だけです。 この形式はアショカ王の石柱の中でも古い様式なのだそうです。 クタガルシャラ寺院とマンジ寺院 大ストゥーパのすぐ近くにクタガルシャラ寺院とマンジ寺院の跡が残っています。 クタガルシャラ寺院はお釈迦様の雨安居があったと言われる場所に建てられた寺院(左下)。 奥に仏塔の跡も残っています。3世紀以降のグプタ朝のものです。 マンジ寺院は尼僧院だったと言われる場所(右下)。グプタ朝のもので、なんとトイレの跡があるとか・・。 最後の旅でヴァイシャーリーを出ると お釈迦様は「象がゆっくりと身をひるがえすように町を眺め」 「これが最後の眺めになるだろう」と阿難(アーナンダ)に告げています。 年老いたお釈迦様と寄り添う阿難の姿が見えるようです。 ケサリヤのストゥーパ ヴァイシャーリーから更に北上したケサリヤ ここはヴァッジ国とマツラ国の境界だった場所です。 お釈迦様はここで托鉢で使っていた鉢をヴァッジ国の人に渡して別れたと言われています。 お釈迦様を慕って多くのヴァッジ国の人達が、ここまで付いてきたんですね。 記念のストゥーパが建っているのですが、あいにくに霧で良く見えません(左下)。 悔しいので土産物屋で貼ってあったポスターを拝借。本来は、こう見えるはずです(右下)。
パーヴァー クシナガラまで約18キロのところに位置するパーヴァー。 ここでお釈迦様は最後の食事、鍛冶屋チュンダの供養を受けます。 写真はお釈迦様が休んだと言われるマンゴー園の跡?
クシナガラ
最後(から2番目)の説法地 クシナガラでお釈迦様が行った最後(から2番目)の説法地には僧院跡が残り、お堂も建てられていました。
大涅槃堂 お釈迦様が涅槃に入られた地には大涅槃堂が建てられています。 沙羅双樹の間に横たわられたという言い伝えに基づき、 大涅槃堂の前には2本の沙羅の木が植えられています。 大涅槃堂と、その裏に建つニルヴァーナ・ストゥーパ 白い建物なので霧の中に溶けてしまいそうです・・・・。
涅槃仏には目を開けていて最後の説法を表すものと 目を閉じて涅槃に入ったことを表すものがあると言いますが ここの涅槃仏はもちろん目を閉じています。穏やかなお顔です。 ガラスケース越しに撮ってみました(左下)。やっぱり邪魔です。ガラスがなければなあ・・・。 寄進するとお釈迦様の足に頭を付けることができます。よく見ると足の裏には法輪が彫られています。 奮発して100ルピー払ったら、足元に彫られた蓮の花を見せてくれました(右下)。
荼毘塚(ラマバール・ストゥーパ) 大涅槃堂から1キロもしない場所に荼毘塚はあります。 ここはお釈迦様を荼毘に付した場所です。
お釈迦様の最後の旅を辿って 自分が仏教徒なんだな、ということを実感しました。 意識したことなかったけれど、それでも凄い影響を受けていたんですね。 これからお釈迦様の教えについても学んでみたいと思います。 生誕の地(ルンビニ) 故郷(カピラヴァストゥ) 成道の地(ブッダ・ガヤー) 初転法輪(サールナート) 伝道の地・王舎城(ラジギール) 大学(ナーランダ) 伝道の地・祇園精舎・舎衛城(サヘート・マヘート)と奇跡の地(サンカーシャ) 南アジアの遺跡に戻る 参考文献 「ブッダ最後の旅 大パリニッバーナ経」(岩波文庫) 「仏陀誕生の地 ルンビニは招く」(パサンダ・ビダリ著) 「ブッダの生涯」(新潮社とんぼの本 小林正典・三友量順著) 「釈迦と十大弟子」(新潮社とんぼの本 西村公朝著) 「ブッダの生涯」(創元社「知の再発見」双書 ジャン・ボワスリエ著) 「原始仏教」(NHKブックス 中村元著) 「原始仏典」(ちくま学芸文庫 中村元著) 「『ブッダの肉声』に生き方を問う」(小学館101新書 中野東禅著) 基本的には添乗員さんの説明を元にまとめています。 |
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