国立人類学博物館 メキシコシティの国立人類学博物館。 メキシコが誇る世界的考古学博物館です。 アステカ室を中心に紹介します。 2002年12月、2014年3月訪問 写真はアステカ室の太陽の石 ![]() アステカ室 アステカ帝国の首都ティノチティトラン 湖に浮かぶ都市。かってのメキシコシティの姿です。 ![]()
ティノチティトラン中心部 ![]()
入口から撮ったアステカ室 ![]()
立派な円形の台座です。側面には戦う戦士のレリーフ。 ![]() 実はこれも捕虜を置いた台座。溝があるのは血を流すため。 アステカカレンダー・太陽の石 アステカ室正面に置かれたアステカカレンダー 太陽の石とも呼ばれます。
説明図と並べてみました。
アステカによると今は第5の太陽の時代 第5の太陽は大地震で滅ぶことになっているそうです。 アステカの神々 まずは、国立人類学博物館で最も有名な展示品のひとつ
もっともすべてのコアトリクエがこのような姿で表されるわけではありません。 下の写真左の像もコアトリクエ。共通なのはヘビのスカートくらいでしょうか。 右の像は火と光の神シュウテクトリ ![]() このコアトリクエも顔は頭蓋骨なんですが、むしろ可愛く見えてくるから不思議。 コヨルシャウキ頭像
他には、こんな神々も・・・
変わってると言えば、こっちはちょっとカワイイ変わった系
頭飾りが印象的な人物像も撮ってみました。 神官でしょうか。右下はトラロックのような仮面が付いています。ちょっと日本の兜みたい。
国立人類学博物館はアステカ室以外に時代・地域ごとの多くの部屋があります。 テオティワカン室 メソアメリカの超大国テオティワカン
でも、この時代のテオティワカン以外の出土品で忘れられないものがあるので1つ紹介。 テオティワカン全盛期に第2の都市だったチョルーラの壁画です。 レプリカみたいですが、何なんでしょう、これ。鳥頭の宴会? 忘れられない一品です。 ![]() トルテカ室
カカシュトラは見事な壁画で有名です。人類学博物館にレプリカが展示されていました。 マヤの影響が強い壁画でメキシコ高原とマヤの関係が興味深い遺跡です。 ![]() カカシュトラについては独立してまとめましたが 遺跡のオリジナルは近くで見れなかった(2003年1月)ので、レプリカを紹介。 左側 ジャガーの戦士? ヒョウ柄というかジャガー柄?足の爪も凄い。 ![]() 右側 鷲の戦士?鷲の兜?鳥のような足 ![]() どう見てもマヤの人物像
ジャガーと鷲は太陽と夜の象徴? カカシュトラと同時期に栄えたショチカルコ遺跡の球技場から発見されたコンゴウインコ ホンジュラスのコパン遺跡との類似性が指摘されています。 ショチカルコもマヤとトルテカの融合が色濃い遺跡。 ![]() ショチカルコは美しいケツァルコアトルのレリーフで有名。 実はまだ行けてないんですよね。行きたいなあ。
オアハカ室
モンテ・アルバンは踊る人のレリーフで、ミトラは美しいモザイクで有名です。 左下はモンテ・アルバンの墳墓104号の復元、お墓なのに明るい雰囲気。 右下は墓所に置かれた人物像。
絵文書が特徴的。羽毛のあるヘビでしょうか。 ![]() 左下 モンテ・アルバン出土の翡翠細工 コウモリの神の仮面 右下 ミシュテカ人の高い工芸技術を示す金製の黄金の胸飾り
サポテカ人の隣人として暮らしていたミシュテカ人は芸術家集団として古くから有名だったようです。 ミトラの美しいモザイクにはミシュテカ人が関わっているとの説も有力とか。 高原地帯のモンテ・アルバンやミトラは快適に観光できる遺跡です。 メキシコ湾岸室
オルメカ文明についてはラ・ベンダ遺跡公園でまとめました。 左下 オルメカ特有の巨石人頭像 右下 力士像ともベロータの競技者像とも言われる人物像。力強さが伝わってくる逸品。
ベラクルス州南部出土のトラロック像。 テオティワカンのトラロックが何とも言えない変化を遂げています。 ![]() こういった神を拝んでいたワステカ人・・・ よく分からない感が最高。 エル・タヒンは是非行きたい遺跡の一つです。 マヤ室
![]() マヤの人々の日常を切り取ったような粘土人形も素晴らしい。 左下 巨大な頭飾りをかぶり、宝飾品を身に着けた貴族。 右下 青いマントをまとい、大きなつば広帽子をかぶったマヤ貴族。
左下 マヤの人々。それぞれ表情が豊かです。 右下 「捕虜像」と呼ばれる人物像
マヤは美しい神殿でも有名。 中央に火の神、左右に暦の象徴を両手で支える年老いた神。 ![]() やっぱり大好きなのはマヤ。 最後にメキシコ現代美術 国立人類学博物館入口のフィーノ・タマヨ作「昼と夜」 ![]() 国立人類学博物館は2回行き、2回目は半日をかけましたが・・・ 正直、時間が全然足りない。 駆け足で1階を見ただけ。紹介できてない部屋もあります。 でも、実は2階もあるんですよね・・・。 ともかく凄い博物館です。 展示品が凄いし、展示の工夫も凄い。 数日かけて見学したい・・・。 中米の遺跡に戻る ![]() 参考文献 メキシコ国立人類学博物館 日本語版(ボネーキ出版社 メキシコ国立人類学博物館にて購入) マヤ三千年の文明史 日本語版(ボネーキ出版社 メキシコ国立人類学博物館にて購入) 古代メキシコ 日本語版(ボネーキ出版社 メキシコ国立人類学博物館にて購入) 古代マヤ王歴代誌(創元社 中村誠一監修) 図説古代マヤ文明(河出書房新社ふくろうの本 寺崎秀一郎著) 古代マヤ・アステカ不可思議大全(草思社 芝崎みゆき著) マヤ・アステカ遺跡へっぴり紀行(草思社 芝崎みゆき著) マヤ文明(岩波新書 青山和夫著) マヤ文明(中公新書 石田英一郎著) アステカ文明の謎(講談社現代新書 高山智博著) 古代アステカ王国(中公新書 増田義郎著) |
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